幼稚園の頃、子供だった僕のヒーローは仮面ライダー龍騎でした。
マスクをかぶり、武器を使ってモンスターを倒していく姿はカッコよく大好きでした。
仮面ライダーなのに、モンスターが仲間になっているのも面白いポイントです。
平成ライダー3人目の仮面ライダー龍騎は、ライダーとして画期的な設定が多数あり、戦い方が面白いです。
戦闘について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
戦い方が面白く、純粋なバトル作品としても楽しめる仮面ライダー龍騎ですが、大人になってから、ふと仮面ライダー龍騎を見てみたことがありました。
衝撃を受けました。
この作品は、子供が理解できるわけもない、非常に繊細で深い内容の作品だったのです。
仮面ライダーのフリをした人間ドラマであり、子供ウケを全く狙おうともしない超挑戦作品、それが仮面ライダー龍騎だったのです。
仮面ライダー龍騎の細かいストーリーについては、これから何回かに分けて紹介しようと思います。
今回は、あえて三つだけ挙げるとしたらどこが面白いか、絞りに絞って紹介しようと思います。
仮面ライダーがヒーローではない
一つ目は、仮面ライダーがヒーローではない点です。
普通であれば、仮面ライダーは人を守るために戦うヒーローですよね。
しかし、仮面ライダー龍騎での仮面ライダーは人を守るために戦っているのではありません。
この作品での設定として、仮面ライダーバトルという仮面ライダー同士の殺し合いを制した者が、どんな願いでも叶えられる、というルールがあります。
ライダー達は他のライダーと殺し合いをすることで、己の願いを叶えるために戦っているのです。
そのため、仮面ライダーの中には犯罪者も悪徳弁護士もいます。
ライダーは、仮面ライダーという姿をして殺し合いゲームに参加しているだけであって、ヒーローではありません。
仮面ライダー=ヒーローという図式を壊したのが、この作品で最大の特徴だと思います。
作り込まれたストーリー
二つ目は、作り込まれたストーリーです。
テレビドラマとして全50話で完結しますが、一度見ただけでは物語を理解しきれないほど、複雑な話です。
最近の仮面ライダーは30分の中でバトルシーンが半分以上を占めています。
一方、龍騎においてはバトルシーンはおまけであり、人間ドラマがメインです。
さらに、その人間ドラマや次々解き明かされていく謎が複雑なので、何周見ても楽しめる作品になっています。
より物語を難しくしているのが、映画とテレビスペシャル版の存在です。
どちらも約1時間の作品ではありますが、本編の仮面ライダー龍騎とはパラレルワールドになっており、理解に時間がかかります。
「なぜパラレルワールドになっているのか?」
本編、映画版、スペシャル版の全てを視聴し、ようやく仮面ライダー龍騎の世界観を理解できるようになっています。
これだけ込み入った作品を、幼稚園児が理解できるわけありませんよね。
頼りない主人公
三つ目は、主人公がどこまでも頼りない点です。
仮面ライダーの主役は、強い者であって欲しいですよね。
龍騎における主人公は、戦闘面でも弱く、精神面でも悩んでばかりでリーダーシップもなく、頼りない存在です。
例えば、主人公は「殺し合いは間違っている」と考えながらも、各々が人生をかけて願いを叶えようとする中で、「戦いを止めることが正解なのか」と苦悩し続けています。
最終回になってようやく主人公の答えが固まるほど、優柔不断なのです。
主人公に人間味を感じるので、視聴者と同じ目線で、「命の重さ」と「自己実現」について深く考えさせられます。
常にやられてばかりの主人公、庶民的な人間味を感じる主人公、見てみたい作品だとは思いませんか。
仮面ライダー龍騎を見よう
ここに挙げたのは、龍騎の面白さのほんのわずかにすぎません。
これから、どんどん仮面ライダー龍騎の世界を探究していきますので、楽しみにしていてくださいね。