4人のNEWS(ジャニーズ)が好きだった「4人時代のNEWSを振り返る」

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僕は別にジャニーズオタクでもないのですが、なんとなく昔から女性アイドルよりもジャニーズの方が好きでした。なので今回は、昔好きだった、4人時代のNEWSについて語りたいと思います。

僕は4人体制のNEWSにしか詳しくないので、2011年〜2020年の4人グループであったNEWSについて、なぜ僕が魅力を感じていたのか紹介します。

メンバー9人時代と6人時代のNEWS

上記でいきなりNEWS、4人時代、4人体制など書いてしまいましたが、NEWSとはあるジャニーズグループの名前です。2020年に手越さんが脱退したので、NEWSは現在3人で活動しています。「脱退」と聞くと物騒なイメージを抱きますが、メンバーの脱退はNEWSのお家芸です。2003年結成当初、NEWSは9人でした。この9人はジャニーズジュニアの中でもエリートメンバーを寄せ集めており、初期のNEWSはジャニーズのオールスターチームのようです。

あまり知られていないですが、ワンオクのTakaさんもNEWSメンバーでした。しかし、3ヶ月で脱退します。その後他のメンバーの不祥事があり、さらに二人が脱退、2006年〜2011年は6人の活動となります。脱退したメンバーはTakaさんしかり才能豊かなメンバー達で、NEWSにとっては大打撃でした。

このように、スーパーエリートを集めたはずのグループは、デビュー3年で1/3が欠けてしまいます。このとき残された6人のメンバーが、山下智久、錦戸亮、小山慶一郎、加藤シゲアキ、増田貴久、手越祐也です。(敬称略)

あくまで憶測ですが、初期のNEWSは言わば寄せ集めチームであり、あまり結束力は強くなかったのかもしれません。

6人となったNEWSですが、心機一転、腐らずに活動を継続します。6人体制になってからのNEWSは、今までは存在しなかったメンバーカラーが割り当てられました。ファンの人に覚えてもらいやすいようにか、よくアイドルグループはメンバーカラーをつけますね。例えば赤が割り当てられた人は、赤い衣装を着てライブをしたりします。

では、6人のメンバーカラーを見てみましょう。

  • 山下智久:
  • 錦戸亮:
  • 小山慶一郎:
  • 加藤シゲアキ:
  • 増田貴久:
  • 手越祐也:ピンク

この色相からも分かるように、6人体制のNEWSの戦術は、山下さん&錦戸さんのツートップによる個人技が中心です。当然、歌割りも絶対的エースであるお二人が多く、ファンもツートップ見たさにライブに来ています。

そして2011年、この最強ツートップがそれぞれの活動に集中したいという理由で、NEWSから脱退します。

当時、山下さんは山Pの愛称で大人気、ソロ活動も充実していました。錦戸さんは関ジャニ∞のエースでもあり、大忙しです。そのため、山下さんも錦戸さんも、人気がありすぎてNEWSの活動が邪魔になってしまったのかもしれません。元々、NEWSは寄せ集めグループです。結局最後まで、チームがまとまらなかった様子が伺えました。

そして残されたのが、9人時代、6人時代に全く日の目を浴びなかった、紫、緑、黄、ピンクです。赤と青がいない戦隊モノなんて誰も見ませんよね。最強ツートップが抜けたNEWSに対して、当時の認識としては誰しもが「NEWSは終わった」だったと思います。

ちなみに、手越さん、増田さんは歌唱力を活かしてテゴマスとしても活動していたので、NEWSは解散して、小山さんと加藤さんはソロ活動という道もありました。

テゴマスについて解説しておくと、手越さん、増田さんは歌が上手く、この歌の上手い2人で組んだヴォーカルユニットがテゴマスです。アイドルというよりも、アーティスト色が強い活動をしており、基本は踊らず歌一本で勝負します(残念ながら、手越さんのジャニーズ事務所脱退で事実上の解散)。

6人時代であれば、ツートップがソロ活動ばかりしているので、テゴマスとして活動する妥当性もありましたが、4人になってからはテゴマスとNEWSの棲み分けが難しくなります。そのため、手越さん、増田さんはNEWSかテゴマス、どちらをとるのか注目が集まりました。ただどちらにせよ、残されたNEWS4人に期待する声はほとんどありませんでした。

残された4人の反逆

しかしです。なんと、ここからNEWSの逆襲が始まります。

テゴマスのお二人、手越さんと増田さんはテゴマスも残しながらもNEWSは解散せず、4人で勝負すると決意を固めます。満を持して、デビューからずっとサブキャラであった4人が、NEWSとして輝き出すのです。

ここからは、僕の好きだった4人時代のNEWSを紹介します。

2011年にツートップが抜けた後、NEWSはすぐに活動再開しませんでした。4人の判断としては、焦らず、納得の行く”4人の”曲を作ってから再デビューしよう、というものです。実際、2011年10月にツートップ脱退後、CDシングルの発表まで一年以上かかりました。

2012年7月18日、NEWSは待望の新曲「チャンカパーナ」を発売します。これはNEWS史上最高傑作とも言える、とても完成度の高い曲でした。チャンカパーナというキャッチーなタイトル、エキゾチックなメロディ、アイドルらしい曲中のフレーズもありながら、曲全体のキーが高く、曲の難易度が6人時代から大きく上がっています。

6人時代のツートップ、山下さんと錦戸さんは、正直歌唱力が高くはありませんでした。ですが、ツートップである以上、歌割りはこの2人が中心です。結果、手越さん、増田さんという歌唱力の高いメンバーを抱えながら、ツートップを活かすための音域の狭い曲ばかりで、宝の持ち腐れになっていました。

しかし、4人になったことで、テゴマスの2人が水を得た魚のように大暴れし始めました。曲の音域が一気に広くなり、魅せる曲が増えます。小山さんと加藤さんは、歌が得意ではなくとも下手ではないので、2人がテゴマスに必死に食らいつくような姿が見受けられました。

このように「チャンカパーナ」は、ピンクの立ち位置であった手越さんを中心に、これからのNEWSが何を強みとして戦おうとしているのか、覚悟が感じられる曲でした。

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チームになったNEWS

CDの売れ行きも好調です。6人時代にリリースした最後のシングル、「Fighting Man」の売上は約18万だったのに対し、「チャンカパーナ」は約31万7千枚もの売上を記録しました。出だしから快進撃です。なお、ほぼ同時期に山下さんが発売したシングル、「LOVE CHASE」の売上は約14万枚です。ソロになった元エースに、残党4人が勝ったのです。

(なお、「チャンカパーナ」の売り方は匠でして、ファンであれば一人で6枚以上買わざるを得ない仕組みになっていましたが、ここではまあ良しとします。)

そしてこのCDシングル「チャンカパーナ」ですが、一つ仕掛けがあります。チャンカパーナのB面、いわばカップリング曲として、「フルスイング」が収録されていました。この「フルスイング」はストレートな感動ソングで、”4人になったけどこれからも負けずに一歩ずつ進む”というメッセージを歌った曲です。

ツートップに見捨てられた4人が再デビューする際、普通であれば「フルスイング」のような御涙頂戴ソングを歌うのが相応しいように感じます。しかし、NEWSは同情を買おうとするのでなく、自分達の実力を最大限発揮した「チャンカパーナ」で勝負し、ファンの方だけが聞くであろうB面で、4人の本音に近いものが込められている「フルスイング」を収録したのです。

方向性を新たに前に進もうとするNEWSの決意、それと同時に昔からのファンを大切にしようとする姿勢、9人時代から全くまとまりがなかったチームでしたが、4人になってついにチームが一つになったような、そんな印象を受ける門出でした。

チャンカパーナをテレビで披露するため、4人の音楽番組出演が相次ぎました。個人的に印象深かったのは、フジテレビの歌特番、FNSうたの夏まつりに出演した4人の表情です。「なんとしてでもここで売れてやる」というような心意気が、少し強ばった4人の表情から感じられたのを覚えています。
NEWSとして出番終了後、今度はテゴマスの2人とゆずがコラボし、「夏色」を歌いました。歌唱力の高いゆずのお二人に負けじと、テゴマスが伸びやかな歌声を披露していました。

こうして、活動再開から一ヶ月ほどで、NEWSではエネルギッシュに魅せる曲を、テゴマスでは丁寧に聴かせる曲を、と棲み分けが見えてきました。

「チャンカパーナ」発売後、NEWSは1、2年ほど少しペースダウンします。例えば、新曲「渚のおねえサマー」を発表するもシングルとして発売はされず、この新曲を別の曲のステージ衣装(6人時代の曲、さくらガールの衣装)を着てMステで披露するといった、伸び悩みが感じられてしまいました。

しかし、ここから4人が着実に力をつけていき、停滞感を打ち破ります。

輝き出すNEWSと、紫・緑・黄・ピンク

手越さん

手越さんは、4人になってからのNEWSにおける、自他共に認めるエースです。NEWSの作品とメンバーに、絶対的な自信を持っている様子がラジオ等からも伺え、NEWSを牽引していました。
サッカーキャスターとしても活躍し、NEWSにサッカー関連の仕事を数多く取ってきては、2014、2018W杯のテーマソングとしてNEWSの曲を採用してもらうまでになりました。また、『イッテQ!』という大人気番組に出演しており、NEWSの中では知名度が高い存在です。
歌唱力も高く、落ちサビは基本的に手越さんの担当です。華麗にソロパートを決めて、大サビに入るパターンがNEWSの鉄板でした。
性格はヤンチャで、好みは別れるものの常に真っ直ぐで、良くも悪くも4人のNEWSの顔となりました。

結局、4人体制のNEWSは6人時代から戦術変わらず、手越さんのワントップか、と思いきや、そうはなりませんでした。

小山さん(けーちゃん)

小山さんは『news every.』のキャスターとして、6人時代である2010年から出演していました。この時はまだ週一回の出演であったものの、​​2014年1月からはなんと月 〜 木曜日の週4回、メインキャスターを務めることになります。日本テレビの社長に「君は入社何年目だ」と正社員に間違えられたエピソードは有名です。ニュースキャスターとして、小山さんは開花したのでした。

加藤さん(シゲ)

加藤さんは、4人になってからすぐに小説家としてデビューします。デビュー作である『ピンクとグレー』は映画化、『傘をもたない蟻たちは』は連続ドラマ化し、2020年には長編小説『オルタネート』が第164回直木三十五賞候補に選ばれる等、小説家として確かな実力を証明し始めました。

増田さん(まっすー)

増田さんはドラマやコメンテーター、バラエティと色々やってみますが、正直どれも成果は芳しくなく、試行錯誤が続きました。ただ元々歌が上手いので、NEWSとして活動する時は歌唱力でチームを引っ張り、バラエティでも歌で貢献しました。もちろんテゴマスとしても活動は続きました。

NEWS

NEWSとしては、歌に磨きをかけ続けていきました。小山さんと加藤さんもCDシングルを発売する度に歌が上達しており、テゴマスのお二人と一緒にハモリをしたりと、楽曲に幅が出るようになりました。歌に集中するため激しいダンスはせず、音楽番組では必ず生歌です。キャッチャーな歌からラップ曲、応戦ソングを歌い上げ、音楽特番ではCHEMISTRYなど歌唱力の高いグループとNEWSがコラボするようになりました。

このように、手越さんの力だけに頼るのではなく、4者4様でポジションを掴みつつあったNEWSは、2016年8月、日本テレビの『24時間テレビ39 愛は地球を救う』の第39回メインパーソナリティーを務めるまでになりました。なお、小山さんだけは翌年の24時間テレビもメインパーソナリティーを務めました。

赤と青がおらず、紫、緑、黄、ピンクだけで24時間テレビまで任せられるように成長するとは、誰が想像していたことでしょう。チームとしてまとまったNEWSは、グループとしての強み、個人としての強みを上手く両立させながら、ついにNEWSが盤石の地位を確立する…ようかに見えました。ここから、NEWSは急速に失速します。

失墜のNEWS

2018年6月、小山さんが未成年との飲酒騒動で芸能活動を自粛になり、加藤さんも同騒動に関わったとして、厳重注意を受けてしまいました。これにより小山さんは『news every.』の出演を見合わせることになります。芸能活動再開後も『news every.』に出演することはなく、12月に降板を発表しました。

小山さんは2年連続で24時間テレビのメインパーソナリティーを務め、バラエティでも機転を効かせたトークを披露する等、NEWSにとって重要な戦力になっていました。年齢も最年長であり、大黒柱の小山さんが被ったダメージは、NEWSにとって致命的でした。

一方でエース:手越さんの素行不良は以前から有名であり、以前から女性問題で数多くのスキャンダルが報じられてきました。大先輩である嵐に対して、「東京ドームで口パクしてる〜」という替え歌をカラオケで歌い、その音声と映像が流出したこともあります。

手越さんだけのスキャンダルであれば、まだ見逃されていたかもしれませんが、小山さんと加藤さんの飲酒騒動により、NEWSメンバー3/4に負のイメージがついてしまいました。

手負い3人を抱えたNEWSですが、小山さんが復帰後はCDシングル「生きろ」を発売し、約23万枚の好成績を記録しました。しかしグループとして以前の勢いはなく、閉塞感が漂う時期を過ごします。

NEWS3人へ

そしてついに、NEWSから手越さんが脱退することになりました。

2020年5月、我々の日常生活がコロナ騒動で脅かされる中、ステイホーム期間中の外出禁止を何度も破ったとして、ジャニーズ事務所は手越さんの芸能活動休止を発表、そのまま手越さんは退所となりました。手越さんとしてはグループからの脱退を3月から決めていたそうで、この騒動が直接の原因ではないようです。また、手越さんとしてもステイホームができなかったのには理由があるようで、弁護士をつけて1人で会見を開き、世間を騒がせました。

メディアは手越さんを悪者として、会見を切り抜き叩きましたが、会見を全て中継し自身のYouTubeチャンネルに載せた手越さんは流石だったように思えます。メディアの悪意のある切り抜きと異なり、会見を全て通して見ると手越さんが100%悪いようではなさそうです。ですが、真相は不明です。

そのため手越さんの行動の是非は分かりませんが、少なくとも手越さんは最後まで、真っ直ぐに筋を通す姿勢は見せてくれたと思います。あれだけ世間から批判されている中、逃げずに1人で会見を開くというのは、NEWSが4人になって以来の強い決意を感じました。

こうして、突然3人になってしまったNEWSは、やはり以前のような輝きを取り戻せませんでした。3人になってからのCDシングルの売上も、19万→15万→14万と、下がっています。歌を強みの一つとしていたNEWSにとって、手越さんの歌唱力が欠けることは、グループにとって大きな痛手でした。

手越さんも世間の注目を集めての事務所退所でしたが、コロナ禍もあるのか、会見で宣言していたような大きな行動は現在(2021年)起こせていません。

個人的に残念だったのは、独立後に『AVALANCHE ~雪崩~』という暴露本のような本を出版したことです。

「なぜこの本を出すことを、周りは許したのだろう」という内容で、メンバーのことについても、他の芸能人についても、失礼な記述が目立ちました。

僕は、「手越さんはヤンチャではあるが、チームメイトには優しく、頼れるエース」のように思っていました。しかし、おそらくNEWSのメンバー3人が手越さんに合わせていた部分は多くあり、事務所が守ってくれたからこそ、手越さんのキャラクターが保てていたのだろうなと、感じてしまいました。

ただ、その不謹慎なほどに真っ直ぐな性格が、手越さんらしさなのだと思います。そしてその強引に突き進む真っ直ぐさがなければ、4人のNEWSはここまで活躍できなかったでしょう。

こうして、一時期は大番狂わせの下克上が狙えた4人体制のNEWSでしたが、メンバーのスキャンダル、手越さんの脱退を機に、完全に人気者路線から逸脱してしまったのでした。

それでも

以上が、僕が好きだった4人時代のNEWSとその歴史です。前評判の低かったはずの残されたメンバーが、活躍の幅を広げる姿は爽快そのものでした。しかし、自ら起こした失態が重なり、築き上げた地位が崩れ去る姿は、見ていて残念極まりなかったです。歌唱力の高い手越さんを欠いた今のNEWSが、ここから「チャンカパーナ」を超える楽曲を生み出すことは難しいと思います。

僕の願望ではありますが、小山さんには『news every.』に復帰して欲しいと思います。律儀な人柄に見えるので打診があっても復帰を断りそうですが、小山さんが輝いていた頃のNEWSは安心感がありました。

2012年〜2016年に見せた4人の快進撃は、僕を含め多くの人を勇気づけたのではないでしょうか。4人時代のNEWSの楽曲を聞くと、今でも勇気が出ます。

これから3人のNEWSがどうなるのか、僕は最近NEWSの動向を確認していないのですが、4人で目指していた景色を再び目指すのは大変なことだと思います。

グループ結成当初からメンバーは1/3まで減ってしまいました。

それでもNEWSなら、あのNEWSならまだ何かしてくれるのではないか、そう期待してしまうのです。

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